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「桜井さーん渡会さーん、ドリンク注文しなくていいですかぁ~?」
「あーお願いします。私はジンバックを」
「私、生~。グラスで」
営業の皆さんとの会話は、とにかく話題が途切れない。間が持たないからなにか話題をなんて気を回す必要も無く。
「楽しかったな」
一人暮らしの自分の部屋に帰り、床に大の字に寝転ぶと思わず呟いた。
そして、帰りがけのやり取りを思い出していた。
「──さん?……渡会さん?」
は! やば、酔っぱらってる?
ボーッとしてた。
「は、はいはい」
「大丈夫ですか? 顔に全然出ないから、酔ってるかわからないですね。もしかして、かなり酔ってる?」
「すみません。大丈夫です。楽しくてつい、結構飲んじゃいましたけど、元気です」
そしてなぜかガッツポーズ。
だめだこりゃ。かーなり酔ってる。
話しかけてくれたのは、たまたま横にいた隙の無い男、深谷リーダーだった。
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