もういいかい？

「もういいかい？」

「まぁだだよ」

木枯らし吹く中

僕は君を待ってた。

寒くて 寒くて

手が かじかんできちゃったから

僕は待ちきれなくて

探したよ。

「もういいかい？」

「まぁだだよ」

楽しかった かくれんぼだったのに

いくら探しても

君はいないから

辺りは もう暗くなってきちゃって

僕は怖くて 寂しくて

必死に君を 探したよ。

「もういいかい？」

「まぁだだよ」

あんまり寂しくなったから

僕は もう我慢できずに

大声で叫んだあと

君を残して

帰った。

「もういいかい？」

「まぁだだよ」

あれから 何日経っただろう？

君に会えなくなって

何年が過ぎただろう？

今でも

君に会いたい。

もう一回

かくれんぼがしたい。

たくさん たくさん

遊びたい。

ねぇ

出てきておくれよ。

もう一度

僕の名前を

呼んでおくれよ。

「もういいかい？」

「もういいよ」