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「な、な、何を考えておられるんですか、カチョ…じゃなくてアキトさんは!」
あの恐ろしかったカチョーが、朝も早くから、不埒なジョークを仰せになっている。
すっかり狼狽えた私は、ろくなツッコみも出来ないままに、ついマトモに返してしまった。
しかし、彼は真顔でもっともらしいコトを言い始めた。
「今朝の日経に書いてあった。
やっぱり、海外に打って出る為には、経営者はワールド・スタンダードな感覚を身に付ける事が必要なんだと。
ホラ、よく洋画とかでもやってるじゃないか」
「ワイルドスター?
何ですかそれは…
あのね、偏見でモノをいうと、外国の方に怒られますよ!
あなたがこれまで、どんな金髪美人とお付き合いしてきたか知りませんが…」
「なんだよトーコ、妬いてるのか?」
「ぶっ…
妬いてなんかいませんっ!
あのね、私はレッキとしたヤマトナデシコ!
ホっぺにチュー、はまだしもお口は絶対に無理…」
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