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「アキトさん、違っ…」
「トーコ」
ファサリ。
彼がナイトウェアの上着を脱いだ。
ごっくん。
瞬間、思わず生唾を飲む。
「おいで」
ベッドサイドで彼が手招きしている。
思わず、蜜の香りに引き寄せられるチョウチョのように、フラりと彼に近づいた。
そして私は…
気がつけば彼の中に、思いっきりダイブして、
「わっ、ど、どうしたんだ?
トーコ」
彼のムネに、力いっぱい頭を擦り付けていた。
「はああんっ、ヤッパリ思ったとおりの」
グリグリグリグリ。
「…素敵な…オムネ…」
「や、止め…」
実は私は
男性の胸筋に、強いコダワリがある。
OLとして彼の下で働いていた頃、いつも思っていた。
『オオカミ課長のシャツのシワのつき具合、いい胸板してそう…
一回でいいから思いっきりスリスリしてみた~い』
と。
同期の友達、総務の実果ちゃんに、1度その話をしたところ、ものすごく嫌そうな顔をされたため、結婚してからもずっとずっと我慢して、彼にも秘密にしていたのだ。
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