730人が本棚に入れています
本棚に追加
『と~っても良くお似合いですよ~!』
同じ言葉を何度も掛けられながら、何10着も試して選んだそれは、我ながら“イケる”と思える逸品だった。
控えめではあるものの、露出度高めのホワイト系、フェミニン仕様は、私にしてはかなりの冒険。
というのも、唯一のチャーム・ポイントであるおムネが一番キレイに見えるヤツを選んだからだ。
この気合いの入り様、何故かって?そりゃあモチロン…
ダンナ様にいいところを見せたいからだ!
フフフ…
__以下、トーコの妄想__
『ただいま~』
『あら、お帰りなさい、ダンナ様』
『………』
『………』
(夕食時恒例、今日あったことのやりとり)
……………。
『へぇ、友人と海か。
いいねえ。で、どんな水着を買ったんだい?』
『見たい?…実は、偶然、さっきまで試着してまして、この下に』
ハラリ。
『うわぁ、見違えた。
これがあの、アホの赤野と同一人物とは思えない。…うん、カワイイよ』
『え、カワイイだなんてそんな…ポッ』
『ハハハ…
これじゃあ、明日のビーチは君のモノだね。
でも、ダンナ様としては、少し妬けちゃうなあ。他の男に声なんか掛けられるなよ?』
『やだもー、もしそんなことがあったとし・て・も!
トーコはアナタ一筋ですワ…ポポッ』
『トーコ』
『アキトさん』
………♥️。
最初のコメントを投稿しよう!