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「それを聞いちゃうと、私もミュージーンのハチがダメかもしれない……」
考え過ぎる性格の渉夢は、どうしても地球のハチの方を想像してしまいます。
自分の耳のところまでハチたちが飛び回って、やがて毒針を耳にチクンと刺してくるシーンまで頭の中で浮かんでしまっていました。渉夢が何を想像していたか、すぐに察したビリービングは少女を落ち着かせます。
「ゴー、大丈夫だよ、刺されねえから。言葉も話せて優しい歌声をしているハチたちだよ。ピースってさ、ちょっとでもハチたちが耳元に来ただけで、飛び上がって逃げるからな」
「オレはどうしても耳元で歌われるのがダメなんだ。やばい、想像してしまった……」
「ピチスお兄ちゃんも実はゴーに負けないぐらい考え過ぎてしまうお兄ちゃんだよね」
と、オープが従兄のピースのことを言ったあと、渉夢とビリービングは笑い、ピースは苦笑していましたが笑って歌の発声練習を始めたのでした。
~第1回終止符~
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