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ーーーあれから、四十九日が過ぎた。
しばらくは、あの母親は大丈夫だったのかという話題も出ていたけど、次第にそのことには誰も触れなくなっていた。
ただ、あの場にいた誰しもの記憶から消えることはなく、時々あの悲鳴を思い出しては、締め付けられるように胸が痛んだ。
俺たちの判断は間違ってなかったはずだ………
でも、あんなに一気に憔悴しきった状態になるとは思ってもいなかった。
…………本当にあれでよかったのか。
思い出しては、自分たちがとった行動かよかったのか懸念してしまう。
そんな時、突然あの母親が、菓子折りを持って訪ねてきた。
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