1470人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ、めぐみ。
親友として、言わせてもらうけどさ……」
千夏はクリームパンを咀嚼し終えると、真っ直ぐな視線を私に向けながら言った。
「立花センパイに興味を持つのは勝手だけど、付き合うんだったら、ちゃんとめぐみの事を大事にする男と付き合いなよ。
それでなくてもアンタは、恋愛に関しては失敗ばかりしてるんだからさ」
「余計なお世話だよ」
千夏の発言に気を悪くした私は、手に持っていた野菜ジュースをシェイクでも飲むみたく一気飲みした。
いくら親友とはいえ、そこまで言う事ないじゃない。
そりゃ、中学の時は「当たって砕けろ」って感じで告白して、本当に砕けてたけど。
昼休みが終わると、千夏は自分の席に戻っていった。
そして、昼休みに千夏の言った言葉を脳内で反芻しながら、私は未だ謎である「立花センパイ」の事をただ考え続けた。
──「ルームサービス」
詳しい事はまだ分からないけど、昨日の井上さんもそう立花センパイに言って、「アンナ事」をしたのだろうか?
だとしたら、大胆すぎるにも程がある。
漫画じゃあるまいし、教室でヤッちゃってるし、二人。
最初のコメントを投稿しよう!