・再会

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「ホントにそれだけの理由で、北海道に来たの……?」 私は、さらに尋ねた。 「……いや」 リュウヤは私から視線をそらし、言葉を濁した。 何となくだけど、言葉を濁した理由は察しがついた。 おそらくリュウヤは、を私に言いたくないが為に言葉を濁したのだろう。 「なんで、なの……?」 けど、私は重ねて尋ねる。 ──行方をくらますように、北海道へと消えた真相。 くるみさんが亡くなり、抱き合ったあの夜にリュウヤの全てを好きと言った以上、は是が非でも私は訊かねばならないと思ったからだ。 「……死のうと思った」 ──やっぱり。 リュウヤの答えを聞いた後、私は首肯したい気分になった。 リュウヤの言ったは、私が最後まで頭から消し去りたかった可能性だが、やはりリュウヤは自身の命を絶つ事を考えていたのだ。 くるみさんが行きたいと願い、そして来る事の出来なかった北海道。 そこでリュウヤは、自身の「生」を終わらせようとしていたとは。 「お前には、悪かったと思ってるよ……」 私にではなく、まるで独り言でも呟くようにリュウヤは言う。 その言葉を吐いたリュウヤの目は、この上なく力ない目をしていた。 「けど、俺にはこれが最適な方法だと思ったんだ」 リュウヤは述べると、淡々とした口調で続きを語った。 長くなりそうな感じであった。 私と、そして傍らにいるハジメさんは口を閉ざしたまま、ただリュウヤの語る言葉に耳を傾けた。
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