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「めぐみ、おはよう……。
って、どうしたの、目が赤いよ?」
朝、学校へ着くなり、親友の千夏が驚いた顔をして、私に話し掛けてきた。
そりゃ、明け方まで起きていれば、目もウサギみたく、赤くなる訳だ。
(おかげで、今日遅刻しそうになったし)
「ちょっとね……」
寝グセの気になる頭をかき分けながら、私は言葉を濁す。
まさか、昨日隣のクラスで、変な光景を見たから眠れなかったなんぞ、仮に親友であっても言える訳あるまい。
「何? ひょっとして、恋患い?
だったら、紹介してあげようか、林?
アンタ、この間サッカーしてる林くんって何かカッコいいな、とか言ってたよね?」
「あれは、あの時だけ。
今は、林くんにそんな感情一切持ってないよ。
ってか、安心して。
恋患いなんて、ガラじゃないから、アタシ」
私が答えると、千夏は「ふ〜ん」と含みのあるような言葉を残して、席へと戻っていった。
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