・立花センパイ

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「なんだったかな? 自分のやってる事を『ルームサービス』とか訳分かんないこと言って、求めてくる女の子と誰とでも寝るらしいよ、立花センパイ。 まぁ、よっぽど自分に自信があるから、そんな事やってるのかも知れないけど、ふざけんなって感じだよね」 「ルームサービス?」 「何、興味あんの?」 千夏は目を細めると、今にも顔面にグーパンチでもしそうな威圧的な視線を私に対して向けてきた。 「い、いや、そういう訳じゃないけど」 千夏のその様子に屈した私は、手を振って、取り繕った。 「私はごめんだな、『ルームサービス』だか何だか知らないけど」 千夏は眉間に深いシワを刻みこむと、吐き捨てるように語っていく。 「立花センパイがカッコいいのは認めるけど、やっぱり“する”んだったら、好きな人としたいし、女の子大事にしない男とは、関わり合いたくもないよ。 つーか、見てるだけでムカつくし、そういう男。 立花センパイに、言い寄る女の子もバカだよ。 ホント、何考えて、立花センパイに言い寄ってるんだろね」 言い終えた千夏は、不機嫌を(あらわ)にさせながらクリームパンを頬張った。 何事に対しても真っ直ぐな、千夏らしい発言だなと私は思った。 まぁ、私もどっちかと千夏と同じ意見だけど。 いくらイケメンだからといっても、好きでもない上に、それでなくても色んな女の子と寝ている男の人に抱かれるとか、とてもじゃないけど考えられない。
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