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「学園内警備ってこんな格好すんの…?」
まるでSPのような服を着させられた。
まぁ、確かにいつもの服じゃ完全警官だもんな。
「早坂は似合わねぇな。その服」
「悪かったな!」
「怒んなよ笑 ほれインカム」
「おー、サンキュ」
今日は火曜日。全校集会がある日だ。
大会議室に行かねば。
「いつ見てもひっろいなこの学校」
「大会議室っていうか、ホールだろあれは。」
「言えてる笑」
2人で他愛もない話をしながら、大会議室に向かう。
「もうそろそろ生徒が来るな」
「ヒィー」
「んだよそれ笑」
外がザワザワし始めた。
青葉と扉を開けて、生徒が来るのを待つ。
「あはは、それでさ…」
入ってきた。
相変わらずすごい数だな…よくまぁこんなに美形が大勢集まりますこと。
入ってくる生徒が、青葉を見てキャイキャイと騒ぐ。
あー、青葉イケメンだもんな。わかるぜ。
「あれぇー?おにーさんだ〜」
「うげぇっ」
扉のそばに立っていたら、後からホールドされた。
しかも聞いた事のある声だった。
昨日の今日だからゾワッとする。
「ちょっ、離せ…仕事してんの!」
「またまたぁ〜照れちゃってぇ〜」
「照れてねぇわ!離せ!」
寄りによって何で出くわすんだこいつと!
「琉生」
「あ、会長」
声の方を見ると、これまた王子様のような男が立っていた。
うわ、イケメン…
「ダメだよ、警備員さんは仕事してるんだから。手離して。」
「ちぇー。」
すごいな、一言言っただけで。
「すみません、ウチの馬鹿がお仕事のお邪魔して。」
「あ、いいや…助かったよ。ありがとう」
「っ…!い、いいえ」
あれ?顔赤いな会長…
ん?会長?
「えっ、瀬波ってもしかして…!」
「んふ、生徒会会計の瀬波琉生でーす✩︎」
「………まじかよ」
「で、こっちは生徒会会長の西園寺聖人(さいおんじ まさと)くん」
そう紹介されると、ペコッと会釈をする会長くん。
うわ、生徒会に絡まれてるんだけど俺。
「ほら、もう入るよ。今日は生徒会主催の新入生歓迎会なんだから。」
「はーい。じゃあね〜おにーさん」
「おう、もう絡んでくんなよ」
「今度抱き潰すね!」←
「やめろ!!」
ったく、あのガキ…!
「早坂くぅーん」
「なに、青葉」
「後で話聞かせろよ?」
「……はい」
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