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プロローグ
早坂 結一 (はやさか ゆういち) 25歳。
職業は警備員。
おい、自宅警備員じゃねぇぞ。れっきとした学園警備員だ。
勤務先は、有名なセレブ校・私立聖ヶ丘(ひじりがおか)学園。
初等部から大学までエスカレーター式な上に、中学から男子校アーンド全寮制。
オマケに見た目麗しい奴らが集まってくる。
つまり、どういう事かと言うと。
はっきり言う。ここはホモ学園だ。←
高等部の夜の寮の見回りなんて、お化け屋敷よりも鳥肌立った。
悲鳴じゃなくて、嬌声が聞こえるんだから。
「なんでここに勤務してんだ俺…」
俺は普通の高校が良かった…!
「ゆういちお兄さん、さよーならー!」
可愛らしい声。
ここの初等部は寮ではなく、自宅に帰る。
俺は子どもが好きだから、こういうのは素直に嬉しい。
「はいさよーなら!気をつけてねー!」
「兄ちゃんじゃんけん!」
「おう、じゃーんけーんぽんっ」
「っしゃあ!おれの勝ちー!」
「クッソォ〜…」
「へーん!明日またやろうぜ!」
「うん、やろう!また明日ね」
「ばいばーい」
騒がしいけど、癒されるなぁ〜
「あの〜、すみません」
「はい?」
うわ、誰だこのオッサン…
いかにも怪しいな。小太りで息も荒いし…。
まさか、生徒目当てか…?
「どちら様ですか?ここ、関係者以外立ち入り禁止なんですけど…っ!?」
ガシャンと門に抑えられる。
「ハァ、ハァ、アンタ、ここの警備員だろ…?」
「それがなんですか、離してください、!わっ、」
首筋にぬるっとした感触。
うげっ、舐められた…!き、キモイ
「ちょっ、やめっ…!」
「ハァ、ハァ、」
「くっ…、やめろって、言ってんだろ!!」
ぶんっとオッサンの腕を掴んで思いっきり投げる。
「ぐほぉっ!」
「おいオッサン。次来たら容赦なく警察に突き出すかんな。」
と言うと、オッサンは「ヒイイイン」と言って逃げてった。
馬かよ←
「はぁーあ、転職したい…」
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