花園街 ー Fa Yuenー

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改めてソファに背を預けて脚を組み、 「黒鱗(へイリン)には頭のイイ奴がいたもんだ。 このところ純度の高いヤクが高騰している南米に個人でプラチナロックを売りつけるとはな」 身を前に倒して上目遣いに黎苑(レオン)を見据える。 「だが喜べ。 組織から抜かれたお宝の隠し場所にカメラを仕掛けといてやったぞ。 ここに取引の様子も撮れている」 その顔に向け、差し示すように倒したスマホに焦点を置き、静止したままの黎苑(レオン)を幹部含む幾人かの男達が驚きの目で見た。 「この際、組織に大損害をもたらしたヤツの画を老板(ラオバン)の前で公開してやるってのはどうだ?」 幹部始め、部屋中が沸き立ち始め、 『それがいい』 『裏切り者め』 『吊し上げてやる』 口々に威勢を吐く。 「黒鱗(へイリン)の掟では、裏切り者が全ての(あがな)いをするんだろ?」 立ち上がり金属箱を引き戻すと、テロメラーゼが整然と並ぶ箱に蓋をした。 ー 俺の勝ちだ 「そいつが死んで詫びでも入れりゃ、老板(ラオバン)の怒りに落としドコロがつく。 なぁ?  黎苑(レオン)
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