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それから僕は彼女に毎日ラインを送った。
最初のうちは家に行こうという気持ちも芽生えたのだが、何度か躊躇するうちにもういいかなという気持ちになった。
確か大学4年の春頃だ。
「おはよう。今日も寒いね。
君はとても寒がりだったから、冬はすごく苦手だよね。
そんな君が温まりたいって僕のもとへ来てくれたとき、体温は奪われたけど、僕の熱は上がったままだったよ。」
「こんにちは。今日は寝坊してしまったよ。
バイトの先輩になんて言おうかな。
美香にラインを考えてたら遅くなったとでも言ってみようか。
そうしたら余計に怒られそうだね。笑」
「美香、聞いて!やっと就職活動決まったよ!みんな決まっていく中すごく不安だったんだ。そんな不安を美香にぶつけるのも悪いから、なんとかすぐにでも受かろうと頑張ったんだ!最初は営業からみたい。
僕にできるかな、、」
僕は美香への愛の気持ちと、時にはその日に感じた出来事も交えながら、ラインをし続けた。
大学4年のときは僕自身がすごくまじめに就職活動やその合間を縫ってサークル活動を行っていたため、そんな僕に好意を持ってくれる後輩たちも何人かいた。
みんなとてもかわいい後輩だし、大切な存在だけど、付き合おうとは思えなかった。
失うのがまた怖い。
そして、僕はまだ、というかこれからもずっと美香のことが好きだから。
そんな僕も就職し、営業の部署へと配属になる。
そこで待ってたのはブラック企業とも言えてしまうような過酷労働であった。
「おはよう美香、今ちょっと僕は仕事のことだけで何も考えられないんだ。
でも毎日は連絡するから。」
「美香、今日は上司に朝まで酒に付き合わされて愚痴をずっと聞かされてたよ。
寝てないけど、また大事なお客様を接待しないといけないんだ。
美香を放っておいてごめんね。」
僕は仕事で精神を削られ、ついに限界が来てしまい、仕事中に倒れてしまった。
気が付いたら、病院にいて、医者の口からは信じられない言葉が待っていた。
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