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あれからも美香との電話は続き、何回か飲みにも出かけた。
美香からの電話以来、美香も電話に積極的に出てくれるようになり、かけてくれるようにもなった。
僕はそろそろ告白をしようと考えた。
とはいっても、電話で言うのは気持ちが伝わりにくくてよくない。
だから美香を大きな公園に誘った。
そこの観覧車で告白をしようと思った。
その公園から美香の家は近いので、美香の家に迎えに行ってから、一緒に歩いていった。ちなみにこのあとの観覧車までは何をしていたか覚えていない。告白で頭がいっぱいであった。
とりあえず公園をまわったのかな。
そして観覧車の近くまでやってきた。
しかし迷いが生じてきた。
本当に告白していいのか。
今も充分に幸せで、これが壊れてしまうかもしれない。
僕は美香のかわいい一面を見ることもできた。
それでよくないか?
いや、よくない。
僕は本気で恋をしてしまったんだ。
美香を僕の恋人にしたい。
そしてこの大きな乗り物は僕の心を大きくしてくれる。
僕は決意を固めて観覧車に乗り、告白をした。
そして彼女から言われたのは、
「私も好きだけど、やっぱりサークルでの恋愛は怖いんです。
みんなに隠せますか?」
彼女はサークルでの恋愛が怖いのである。
「もちろんだよ。言わないでおくね。」
僕は嬉しさを抑えながら、いった。
「それなら、これからどうぞよろしくおねがいします。」
僕は嬉しくて飛び上がりそうになった。あぶない、ここは観覧車の中だ。
そして美香に軽くキスをした。
帰り道美香がふといった。
「なんだか、付き合ったけど、前と変わらない感じですね。」
僕は親近感を持ってもらえていたことに改めて気づいた。
「確かにそうだね。
それくらいがいいんじゃないかな?」
このようにして、僕たちは恋人になった。
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