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今日は月曜日。兎原ルナお母さんの家に帰宅する日だ。いつも通り、お父さんは既に帰宅していた。そういえば、仕事何やっているんだろう?
昔聞いた時は『スパイだ!』ってドヤ顔されたっけ。
「ねぇ、他の家はお父さんもお母さんも一人しかいないって聞いたんだけど!」
「おう、碧。中学デビューで早速反抗期か?」
「茶化さないでよ」
「It's monday today . Remarks in English」
ルナお母さんが割って入る。
「碧、motherはmany otherの略だぜ。MotherのMをとったら、other他人ですってな」
またあのドヤ顔だ。僕は戦いを諦めた。
ボクは幼い頃から、様々な訓練を受けてきた。お父さんと五人のお母さん達から。
将来、ボクが困らないように。
たとえ一人でも生きていけるように、と。
ボクは日常会話くらいなら、四か国語を話せる。面倒くさいから学校では内緒だ。お陰でボクは、中学入学早々にクラスの問題を言葉だけで収められるほどの魅力を身に着けることができた。
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