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第1章 おぎんこぎん
そんな秋草団地の「第5棟」に、おぎん、こぎん、という幼い姉妹が、お父さん、お母さんと暮らしていました。もともと部屋の主はおじいさんでしたが、とうに死んでしまいました。
おぎんは10歳、こぎんは9歳、近くの小学校の同じ4年生でした。
姉妹なのに?どうして同じ4年生なの?双子なの?
いいえ、おぎんとこぎんは、お父さんもお母さんも違う姉妹なんです。
おぎんは、今のお父さんと、死んだお母さんの間に生まれ、
こぎんは、今のお母さんと、前のお父さんの間に生まれたのです。
お父さんはおぎんを連れて、お母さんはこぎんを連れて二度目の結婚をして、
おぎんとこぎんは姉妹になりました。
それでも二人はとても仲良しでした。
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