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美人で、明るい性格だったお母さん。
お父さんだけでなく、花世(はなよ)にとっても自慢だったお母さん。
でも、泣いていても仕方ない。
花世は懸命に、お母さんのいなくなった家の中で
頑張っているのですが…
朝、高校に行くとき
「行ってきます」と声をかけたその背中のまま、
夕方「ただいまー」と帰って来るまで、
お父さんは同じ姿勢の時もある。
花世が整えたご飯だけは一緒ににボソボソ食べますが、
あとは夫婦の部屋だった洋間に籠り
お母さんの骨壷を前に座り込みお酒を飲んでいる。
そうでなければ、ベッドにうずくまったりしています。
最近では独り言がだんだん多くなり、目つきもおかしくなってきました。
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