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時間が経ち、風麻さんは、大翔君に先に帰って良いよ。と告げた。
大翔「…お疲れ様でした。…炭さん。どうぞごゆっくり。」
カウンターから離れて従業員室へと入っていった。
炭 「…ノンケじゃないんだ……。」
炭さんは、グラスを回しながら、呟く。
風麻「…ある意味ノンケ。…本番までヤッたのは、1度だけ。…しかも女性!♬」
炭さんは、少し唇をニヤリとさせた。
炭 「…珍しいですね……。…でも、風麻さんには、忠実な犬みたいに見えますけど…?」
風麻さんは、深い溜め息を吐いた。
そして炭さんに言う。
風麻「…犬って主人には、忠実だけどね。…あ。ホンモノの犬ね。素直に甘えてくれる子を探していたのに、何であんな狂犬みたいな可愛げの無い子ばっかりに好かれるんだろう…?…歳下なら年相応の甘え方したら良いのに…。…変に歳上っぽい「俺は、あんたと同じくらい知ってます。」…とか…!…ほんんっと可愛くない!!」
愚痴をこぼしまくる風麻さん。
炭さんは、唇をニヤニヤさせて言った。
炭 「ウチには、素直な子が居ますよ…まぁ、犬じゃなく、猫ですがね。」
風麻さんは、炭さんの唇を見た。
あまり表情を読み取りにくい炭さん。
しかし、風麻さんもこの時は、炭さんが何となく穏やかに見えた。
風麻「…良いなぁ~。今度連れて来てよ~♬!ウチのバカ犬をしつけし直してあげて♬!フフフ♬♬」
炭さんは、「あいつが二十歳になってから。」とだけ言った。
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