蒸発

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 目を開けると、まだ火災報知器が鳴っている。一瞬混乱したが、すぐ我に返った。このけたたましい音は、目覚まし時計のアラームだったのだ。  夢の世界では今ごろ、「あの子がいなくなった」と大騒ぎしているに違いない。ホッとした一方で、何となく後味が悪い。今からその学校へ行くのかと思うと、自慢の足取りが重くなった。
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