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ぽっかり月が出ましたら
湖の水をすくって見る。けどそれは叶わなくて。だから私はその手を月に伸ばした。お月様なら、助けてくれるはずだから。
隣にいる彼は寝てしまっている。私も眠りにつきたかった。けど、何度試しても起きてしまう。
お願い、神様!どうか私を───────
──────────私を、殺してください。
幻想的な世界なんていらない。はやく、彼の隣にいさせてはくれないか。
何度でも何日でも願い続ける、死んでから私達の愛は完成するのだと願って。
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