ぶらいとねす─おねがい、お月様─

だれ？

　ぼくは、いつもゴロリと転がっている。
別に怠けているわけじゃない。
こう見えて、精一杯に生きている。

ゴロリと転がるのが、ぼくの『仕事』なんだから、仕方がない。

ぼくのいる場所は、いつも暗い。
だけど天を見上げれば、時々キラキラぼんやりと光が見える。

そういう日は、幸せだ。
なんだか、フワンと嬉しくなる。
何故、あんなにキラキラしているんだろう？

『あれは、お日様とお月様だよ』と、いつか誰かに教えられた。

──誰に？
それは忘れてしまったけれど。