月明りの下で吸血鬼と共に

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 唯織は目の前にいるオールバックを見つめていたが忽然と人物が居なくなった。  何処に行ったんだと周りを見渡しても、存在しない。唯織の背後からカタッと靴音が聞こえた。  透かさず、後ろを振り向く。真後ろにはオールバックが立っていた。背筋がぞっとする。 「お前・・・・・・」  隣の吸血鬼、別名『相棒』はオールバックに敵意を剥き出した。 「コイツは俺が先約だから悪いな、譲る訳はいかない」  オールバックも安々と手渡すつもりもないみたいだ。二人はお互いを睨み合った。
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