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「えっ!?!?」
「な!驚いただろ!」
洞窟の中にはとても重厚な扉があった。
そこを開くとまるで異世界に来たかのような明るく、暖かい生活感を感じられた。
私の理想の家と言われたらまさにこんな感じだった。
「すごい。こんな立派な家住んでるなんて……」
「まあ、今まで色々盗んできたし。」
(盗みか……………)
そうだった。
私が最初に見た彼は盗みをしているところだった。
私もそのうちしなければ……
生きていけない
犯罪だということはわかっている。
バレたら貴族達に処刑か良くても奴隷として一生を生きていくしかない。
けど私は………
家出をした時点で私の人生は決まっているのだ。
”仕事の手はいくらあっても足りない。”
貴族たちがそういうのを私は許せない。
誰が貴族たちのために働かなければ行けないんだ。絶対こんな世界変えてやる………
「おい!大丈夫か??」
彼が私の目の前で手を降っていた。
「え……」
「お前ずっと黙り込んでたけど…」
「ごめん………考え事………」
「あんま無理するなよ。まあ最初は慣れないところ大変かもしれないけど。」
「それは大丈夫だよ。」
「無理そうだったらすぐ言えよ。俺だって嫌々思われながら過ごしたくないし。言ってくれたら俺らもすぐなおすから。」
「ありがとう。」
ほんと彼は優しい。
「あっ………そういえば…」
「ん?なんかあった?」
「名前は??」
彼は少し黙り込んだあと
「あいつ来てからでもいい?」
と言ったので私は軽く頷いた。
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