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私が紅茶を三つ入れて、お茶菓子と一緒に店先に持っていくと、お師匠様がカウンターをテーブルがわりにして、先生とお話の最中でした。
「あ、すまないねあかり」
そうお師匠様が言えば、やってきた先生はニヤニヤして、
「こんな気を利かせてお茶までもってきてくれて。すっかり若妻って風じゃん、『お師匠様』?」
「ハハハ」
「せ、先生!」
これだから、この先生はちょっと苦手で、でも嫌いにはなれません。
お師匠様とカウンター越しに話をしているのは、女医さんです。れっきとした、お医者様です。
朱鞠内緋乃(しゅまりないひの)先生。
若い女医さんですが、頼りになります。
病気をしていた私の面倒も、よく見てくれて、お師匠様と、緋乃先生のおかげで、私の病気は良くなったんです。
だから、お師匠様や、先生のようになりたいって、私は―――。
でも、その、大きいおっぱいとか、勝気だけど真っ白な肌でケチのつけようのない美人なトコとか…うらやましくて、しょうがないんですけど。
でも、それでも、先生は私の憧れの一つだから。
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