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コーヒーのお味は?
「お待たせしました」
『ありがとう』
お客さんがコーヒーに口付ける。
『美味しいよ。とても美味しい』
「あ、ありがとうございます!」
とても嬉しかった。初めて開いた店で初めて注文してもらったコーヒーを美味しいと言ってくれた。
『此処のメニューにケーキとかデザートを追加してみたらどうだい?』
『彩が増えてさらに良くなると思うよ』と、アドバイスまでくれた。
その後お客さんは雑貨部分も見て暫く店を堪能されて帰って行った。
「なんか、優しい方でしたね」
と、コーヒーを入れたり軽く掃除をしていてくれた彼方君が口を開く。
「そうだね。優しい方だった」
その後は特にお客さんが来ることも無くお店の閉店時間を迎えた。
「ありがとね。彼方君」
「いえ、俺何もしてないっすよ」
なんて、片付けをしながら一日の話をする。他愛のない時間。
この時間が益々好きになりそうだ。
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