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断片的な輝きがキラキラと散って
途切れるように続く音は 流れ続けて
声は
流暢に響いてきた
それは幻でも思い出でもなくて
止まらないはずの時の中
刻み続ける時の中
あの少年は
笑っていた?
あの少女は
泣いていた?
あの輝きは
あのキラキラと散っていったものは
あの途切れるように続いた音は
本当は 一瞬の出来事で
本当は 断続的ではなくて
声と同じ速度で経過したはずだった
そう理解したのは
遠い思い出になってから
振り返ることが
できるようになってから
あの少年は 笑っていたのだろうか
あの少女は 泣いていたのだろうか
もしかしたら
あの少年は泣きながら笑っていて
あの少女は笑いながら泣いていたのかもしれない
いや
少年も少女もいなかった
あれは
私だ
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