11.不機嫌な修太郎さん*

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*** 「あの、修太郎さん……」  ややして、私を抱く修太郎さんの腕の力がほんの少し緩むのを感じた私は、恐る恐る彼から身体を離して、修太郎さんのお顔を見上げる。  そんな私の視線を受け止めてくださる修太郎さんの表情は、先ほどよりは幾分穏やかで。 「私、やはり下着を身につけたい、です……」  たとえ濡れていて心地悪かったとしても、()いていないよりは気持ち的にかなりマシな気がした。  そこまでは恥ずかしくて言えなかったけれど、多分私の言わんとしている意図(いと)()んでくださるはず。  そう思って彼の顔を見つめると、修太郎さんがほんの少し逡巡(しゅんじゅん)なさるような素振りをなさった。
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