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全ての手続きを終えてdoconoショップを後にすると、外はすっかり薄闇に包まれていた。
私は少し迷ってから、通りに面していて割と明るい街区公園に寄り道をした。
街灯そばのベンチに腰掛けると、ドキドキしながらアドレス帳を開いて、修太郎さんのお電話番号を呼び出す。
たどたどしい手つきで通話ボタンを押すと……ちゃんとコール音がして。
『もしもし……?』
(わわわ、どうしましょう! 通じてしまったのです!)
耳元へ直接聞こえてくるような修太郎さんのお声に、そういえばお電話でお話しするのは初めてだったとドギマギする。
「あ、あの……修太郎さん。ひ、日織です」
電話で相手に自分の名前を名乗るだけのことが、こんなに照れ臭いなんて思わなかった。
あまりに緊張しすぎて、スマートフォンを握る手が冷たくなってしまう。
『無事に契約できたみたいですね』
私がパニックになりかけているのを察したのか、修太郎さんが電話口でふっと小さく吐息を漏らされた。
「あ、修太郎さん、今、笑いましたね?」
彼に突っ込んでそう言うと、少しだけ気持ちが落ち着いてくる。
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