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「え?」
思わず手にしたスマートフォンを耳から外して画面を見つめていたら、背後からポンと軽く肩を叩かれた。
「ひゃっ!」
予期せぬ不意打ちに、思わずピョンと飛び上がって変な声が出てしまった。
驚いた拍子に、持っていたスマートフォンが手からすっぽ抜けてしまい――。
あ、落ちちゃう!と思った瞬間、横から出てきた大きな手が、寸でのところでキャッチしてくださった。
「あ、ありがとうございま――」
お礼を言おうと手の主を見て、私は瞳を見開いた。
「修、太郎……さん?」
てっきり市役所の付近か、もしくはご自宅のお近くにいらっしゃると思っていた私は、予期せぬ彼の登場に驚いた。
「はい」
私の呼びかけににこやかにお返事をなさると、修太郎さんは私が手にしていたdoconoの袋をスッと持ってくださる。
持ち手の紐が細かったのと、中に書類がたくさん入っていたのとで結構重く感じていたので、正直ありがたく思いながらも……申し訳ない気持ちもして。
「あの……」
荷物っ、と口を開こうとしたら、修太郎さんがそれを制するみたいに今し方落ちるのを防いでくださった赤色のスマートフォンを私に差し出していらして「驚かせてしまいましたね、すみません」とおっしゃった。
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