15.健二さん?

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「まぁ、こんなところで話し込むのもなんですし、続きは移動してからにしませんか? 俺、上にんっすよ」  とりあえず、健二さんのお名前で――で?――予約が入れてあるという、ホテル内のフレンチレストランへ移動しましょう、ということになった。 「あの、健二さん、いま何て……?」  聞き間違いでなければ、彼は確かにレストランの予約は四名で、尚且(なおか)つどなたかをお待たせしておられる、とおっしゃった。 「ええ、もう一人増える予定なんで」  ニッ、と笑顔になる健二さんを見て、私はキョトンとしてしまう。
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