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「無理にご自分を納得させようとなさる必要はないと思うのです」
それ以上の言葉を紡げば、健二さんのお母様や、お二人のお父様を非難することにもなりかねないので、多くは申し上げなかった。けれど、修太郎さんは私の意を汲んでくださったらしい。
私の手にご自身の手を重ねられると「ありがとう」と微笑まれた。
うちも亭主関白に見える家庭だけれど……それでも両親は離婚などすることなく仲睦まじくしているイメージで。
だからこそ、ご両親が上手くいかずに別れてしまった修太郎さんの本心は私には計り知れない。
でも。
でも……修太郎さんがお辛いと思っていらっしゃるなら、寄り添うことぐらいは出来るかもしれないから。
(私、修太郎さんの傍にいたいのです)
修太郎さんと手を握り合いながら、私ははそんな風に思った。
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