18.実感してしまいました

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(しゅう)……太郎(たろう)さん?」  恐る恐るお名前をお呼びしたら、修太郎さんのお顔が近づいてきて。 「――っ!」  近すぎる?と気が付いた次の瞬間には強引に唇を塞がれていた。  思わず逃げようとしたら、ポニーテールを軽く掴むようにして頭を固定されてしまって、顔を背けることを(はば)まれてしまう。 「修……んっ」  唇の角度が変わる瞬間にお名前をお呼びしようとしても、それごと奪い尽くすような深いキスで上書きされて――。  徐々(じょじょ)に上がりつつある息に気を取られている間に、ワンピースの上から不意に胸に触れられて、恥ずかしいくらい身体がピクンッと跳ねてしまう。修太郎さんに与えられる刺激に、即座に身体が反応して、先端が固くしこったのが分かった。  そこを布越しにこねるようにつままれて、私は思わず修太郎さんの唇から逃れると、甘ったるい吐息を漏らしてしまう。 「ぁ、ん……っ」  その声に驚いて真っ赤になってうつむいたら、その反応に満足されたようなお顔をなさって修太郎さんがおっしゃる。 「こんなに官能的な反応を返してくださる貴女のどこが子供っぽいと?」  言いながら、全身に熱を帯び始めた私の指を口に含んで舌を這わせていらした。  指先から電流が走るような気がして、私は恥ずかしいのに思わず修太郎さんの口に含まれた手指(そこ)に視線を流してしまう。 「僕は、貴女の指は愚か、髪の毛の一筋に触れるだけでも日織(ひおり)さんのことが欲しくてたまらなくなるのに……もしかして、分かっていらっしゃらないのですか?」  明らかに私が目を離せなくなっていることを意識なさるように、私を見据えたまま指をチュッと音を立てて吸い上げられる。私はあまりの恥ずかしさに手を引きたくなった。  けれど、修太郎さんにがっちり手首を掴まれてしまっていて、それもままならなくて。 「ご、ごめっ、なさっ。も、(ゆる)して下さっ」  これ以上刺激され続けたら、どうにかなってしまいそうな気がした私は、自由なほうの手で修太郎さんを一生懸命押し戻そうと試みる。  けれどその手すら修太郎さんのもう一方の手で捕らえられてしまって。
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