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ショッピングモールの立体駐車場。
薄暗い駐車場内の、しかも車の影とはいえ、どこに人目があるかもしれないのに。
頭ではそんなこと分かっているはずなのに、私には修太郎さんしか見えなくなっていて……差し入れられた舌をいとも容易く甘受してしまう。
それどころか、もっとその先が欲しくなってしまって……。
「ふぁ、しゅ、たろ、さ……、ん」
それなのに。
思いのほかあっさりと離れていく修太郎さんの唇を、名残惜しそうに追いすがって背伸びしかけてから、私は足に力が入らなくて我にかえった。
それと同時に、自分が今しようとしていたことに驚いてハッとする。
「日織さん、この続きは落ち着いた場所でまた後日、ゆっくりと……にしましょう」
修太郎さんが少し私から視線を逸らすようにしてぽつんとつぶやかれたのを見て、私はどうしても確認したくなってしまった。
「あ、あのっ、修太郎さん……!」
私は恐る恐る修太郎さんを見上げる。
「なんでしょう?」
修太郎さんが冷静な声でそう聞き返していらしたのが何だか悲しくて、未だ熱っぽく潤んだままの私は一人取り残されたような気持ちになった。
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