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車に戻ると修太郎さんがルームライトをつけて、先ほど買ってくださったばかりのイヤリングを私の両耳につけてくださった。
「痛くないですか?」
そう問いかけられてうなずくと、助手席側のサンバイザー裏に付いたバニティミラーで、耳元で揺れるイヤリングを確認させてくださる。
「とてもお似合いです」
にっこり微笑んで、直後突然私の頬っぺたを両手で挟んでいらした修太郎さんは、ギュッと頬をつぶすように押さえてから「ほら、笑って?」とおっしゃった。
その言動に、私は自分がジュエリーショップをあとにしてから全然笑っていなかったことに気付かされて、ハッとする。
「ご、ごめんにゃひゃい」
思わず頬をつぶされたまま謝ると、クスクスと笑われてしまう。
「日織さんは本当に可愛らしい」
上手く喋れなかったことを差しての言葉に、プッと膨らんで見せると、「うん、しょげていらっしゃるより、その方がいいです」と頭を撫でられた。
「それから、ごめんなさい、じゃなくて……有難うって言っていただけると嬉しいです」
そうおっしゃってから、私をじっと見つめていらっして。
私はプレゼントを贈っていただいて、ちゃんとお礼を言えていなかったことにハッとして、
「有難うございます。とても嬉しいです」
やっと、笑顔でお礼を申し上げることが出来ました。
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