24.外泊のお誘い

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 プロポーズを受けて数日後には、修太郎(しゅうたろう)さんは当然のように都市計(としけい)の皆さんにも報告をなさって……今や私たちの関係は職場でも周知の沙汰となっています。  私はそれが少し照れくさくて、ほんの少し居心地が悪かったりするのですけれど、実質仕事自体は今まで通り修太郎さんのそばで過ごさせていただく感じで……。  取り立てて周りの方々からからかわれることもなく、平穏無事に過ごせています。  そういえば、婚約のご報告をさせていただいたあとで、中本さんから「やったじゃない!」とロッカールームで手を握られて、泣きそうになってしまいました。  中本さんは健二(けんじ)さん――高橋さん――と結ばれることはないわけで……私ばかりが幸せになって申し訳ないと思ってしまうのに、自分の恋愛がうまくいくかどうかと、藤原さんの幸せとは別の話、と気持ちを切り替えたように接してくださるのがとても温かく、嬉しく感じました。  ここへ来たばかりの頃は、色々言われて怖い人かもしれないと思ったりもしましたが、やはり中本さんは優しい方です。 「藤原さん相手だと、何か毒気抜かれるのよねー。いじめても響かないし」  そうおっしゃってベッと舌を出された中本さんは、私にとって、今やかけがえのない存在です。
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