4.高橋さんのアドバイス

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「随分……楽しそうですね」  すぐ間近から声をかけられて、思わずびくりと身体が跳ねる。  塚田(つかだ)さん、だった。  振り返った勢いのまま、危うく塚田さんの胸に飛び込みそうになった私は、寸でのところで急ブレーキをかける。彼が近くにいると気付いただけで、心臓がバクバクして、顔が火照(ほて)るのを感じた。 (わ、私の恋煩(こいわずら)い、すっごくすっごく重症なのですっ)  私は慌てて塚田さんから一歩距離を取ると、 「すみませんっ。高橋(たかはし)さんが話しやすい方だからついっ。――私、もしかして……こちらに長居(ながい)しすぎてしまいましたか?」  わざわざ塚田さんが少し離れた公園緑地係から道路整備推進係(こちら)までいらしたのだ。  私が席になかなか戻らないから、ご迷惑をおかけしてしまったのかも。  ごめんなさいっと、慌てて頭を下げると「いや、そういうわけではありませんよ」と甘やかすように微笑まれて。
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