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一方、塚田さんは――。
「いえ、僕のほうこそ藤原さんが質問しにくい雰囲気を出していたのかも知れませんね。申し訳ない」
言いながら、視線で席のほうへ戻ることを促してくる。
声はとても穏やかだし、いつも通りの優しい塚田さんに見えるけれど……何となくいつにない気迫のようなものを感じてしまった私は、小走りで彼の後を追う。
途中背後を振り返って高橋さんに会釈をすると、彼は笑顔で小さく手を振ってくれた。
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