31.あなたに、キスのその先を〜第二夜〜*

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()(おり)さっ……、お願い、……あまり責めっ、ない、で?」  そこでやっと、私が眉根を寄せて胸を握られる痛みに耐えているのに気付かれた修太郎(しゅうたろう)さんが、ハッとしたように掴んでいた乳房から手を離されると、代わりに両腕で私をギュッと抱きしめて、 「抑えが……きかなくなりそう、です、から……」  と切なげに訴えていらっしゃいました。  そんな彼が、私は愛しくて堪りません。 「――抑えないで……、ください」  修太郎さんの腕の中で身じろぐようにしてそう申し上げたら、彼がビクッと身体を震わされました。 「私、今日は……絶対に……修太郎さんと、最後まで……成し遂げたい……の、です……っ」  ……ダメ、ですか?  修太郎さんを下から見上げるように見つめて懇願します。 「さっきからずっと、下腹部がキュンキュン疼いてきて……辛いの、です。私、……修太郎さんが……欲しくて……身体が……熱くて熱くて……どうにかなって、しまいそう、なのです……っ」  手の中の修太郎さんを焦れったいように指で優しく包んで、訴えます。 「なので……お願い。――早く……私の中に、きて? 私の初めてを……大好きな……、に……。私をアナタで、一杯に……して?」  言いながら、私は両足を擦り合わせるようにして、膝下に引っ掛かったままだった衣服を脱ぎ捨てました。
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