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修太郎さんの頬に触れながら謝罪の言葉をつむいだら、彼はゆるゆると首を横に振っていらっしゃいます。
「ち、違うんです、ひお、りさんっ。アナタがしんどいのにすみせんっ。僕はっ、日織さんの中がただただ心地よ、すぎて……い、――今すぐにでも達ってしまいそうなのを堪えるのに、必死なだけ……なんです」
まさかの告白に、私は驚いて瞳を見開きました。
私の中が……心地よい……?
はわわっ。嬉しすぎて顔がにやけそうなのですっ!
そんなことを言われたら、痛いのなんてどこかへ飛んでいってしまいますっ。
「本当、……ですか?」
修太郎さんの頬をそっと撫でながら問いかけると、修太郎さんがその手を包み込むようにして頷いてくださいました。
「すごく、うれしい、です……」
もう一方の手を修太郎さんの首に回すと、私は彼をギュッと抱きしめました。
「修太郎さん、私、もう、大丈夫……ですので……その……う、動いて……いらしても……」
抱き寄せた修太郎さんの耳元で小さくそうつぶやいたら、私の中に埋められた修太郎さんがピクッと反応なさったのを感じました。
「……んっ」
その気配に思わず声が漏れて、私自身びっくりします。
まだ下肢はジンジンとした痺れるような違和感を訴えていて、正直修太郎さんが動いていらしたら痛いかも、とも思います。
でも、私、案外その……痛いのが嫌ではないかも?とか思ったりもして。
あっ、ち、違いますっ。痛いのは嫌なのですが……その……修太郎さんがそれで気持ちよくなられるのでしたら、という前提つきなのですっ。
べ、別に叩かれたいとか、酷く扱われたいとか、そういう願望とは違うのですっ。
私で……修太郎さんが感じてくださるのでしたら、痛みを我慢する甲斐があるというか……それ以上の価値があるというか……つ、つまりはそういうことなのですっ。
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