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林さんと森重さんからの、「可愛らしい顔」というおべっかも、「塚田さんの隣」という衝撃にかき消されて何も感じなくなってしまうくらい、私の心は揺さぶられていた。
(向かい側に座って、塚田さんのお顔を見るたびにドキドキしてしまうよりはきっと何倍もマシなはず!……なのです)
必死にそう思おうとするものの、そんなに広くないスペースのため、隣と肩が触れそうな距離に、どうしても意識してしまう。
あまりにも近くに居すぎて、塚田さんが身に付けたシプレ系の香水の香りがほのかに鼻をかすめて、それがまた余計に心をざわつかせた。
そわそわと佇んだままの私に、塚田さんが「どうぞ」と自分の隣の椅子を引いてくださる。
塚田さんの眼鏡越しの優しい目と一瞬視線がかち合って、途端頬がぶわり、と熱を持つ。
「あ、りがとう、ございます」
慌ててうつむきがちに何とかそれだけを言うと、私は彼の隣に身体をギュッと縮こめて座る。
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