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「ね、日織。そんなこと、気になさらなくてもいいのですよ?」
ソファーにちょこんと座る日織の小さな身体を壊れものでも扱うみたいに抱きしめれば、日織が困ったように眉をしかめて「修太郎さんっ、ダメなのですっ」とオロオロとした声を出す。
「私、修太郎さんと仲良しすると……沢山沢山お布団を汚してしまうのですっ」
修太郎を止めたいあまり、物凄く恥ずかしい告白をして、結果恋人を煽りまくっていることに、日織は気付いていない。
「いいじゃないですか。今日も大いに乱れてください」
そこで日織の耳元に唇を寄せると、修太郎はわざと声を低めてささやきかける。
「雨だろうとなんだろうと、僕はキミを抱くのを我慢するつもりはありませんよ?」
もちろん手加減だってするつもりはないのだと心の中で密かに付け加えて、修太郎は日織の耳朶をやんわりと食んだ。
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