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「まぁまぁ! 日織ったら! 遠足の前にだってグッスリ快眠の貴女だったのに……。そんなに楽しみ?」
織子ににっこり微笑まれて、日織は頬を赤く染めてソワソワと視線を逸らせる。
何度お泊まりに行っても、この浮き足だった気持ちはどうにも抑えられなくて困ってしまう。
数ヶ月後にはそんな修太郎との挙式を控えていると言うのに。
毎日修太郎と一緒にいられるようになったら、日織は嬉しすぎてどうにかなってしまうかもしれない。
それとも日々の中で少しずつ慣れていくのだろうか?
そんなことを思う日織の手元、よく冷えた水が彼女の迷いを反映したみたいにふるふるとグラスの中で小刻みな細波を立てた。
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