7.告白

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、キミが引け目に感じることなんてひとつもないんです」  僕に関して言うならば、というところに……私は塚田さんが自分以外の誰かを想定しているのを感じた。  多分それは――。 (……健二(けんじ)さんのことだ……)  告げられた塚田さんの言葉の重みに、私は思わず立ち止まる。  そんな私に合わせて歩みを止めると、塚田さんは私の頭を優しく撫でてくださった。それから、何の声かけもなくいきなり私をお姫様抱っこなさる。 「きゃっ」  突然のことに驚いて、私は思わず彼の首筋にしがみ付いた。 (わわわ、どうしましょうっ。塚田さんのお顔が、ものすごく近いのですっ)  それはもやもやとわだかまる許婚(いいなずけ)への罪悪感を束の間吹き飛ばしてしまうほどの衝撃で、私は不覚にも健二さんのことを失念して、またしても塚田さんへの想いにソワソワと(おぼ)れてしまう。
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