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まるでその想いを見破られたかのように、塚田さんが一気に距離を削っていらして……私の唇を塞ぐ。
「ん……っ」
キスなんてしたことのない私は、口付けられた途端、どうしたらいいのか分からなくなる。
そういえば、憧れの恋愛ドラマや少女漫画、果ては恋愛小説にも、キスシーンはあってもキスの最中の呼吸法までは描かれていなかった。
鼻まで覆われてしまったわけではないのに――。
塚田さんが、様子を探るように唇をついばむ程度の軽いキスを何度も何度も落とされる間中、どこで息継ぎをしたらいいのか……私はこれっぽっちも度ることが出来なくて、どんどん苦しくなってしまった。
(このままでは窒息してしまうのですっ)
そう思った矢先、私に覆いかぶさっていた影が離れて――。
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