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「最初からそういう目的で？」
よろけたネクタイをスぅーと外されてしまい、女性の目的を聞いた。
「な訳じゃない。貴方から話し掛けたのに」
丞の勝手な心配から始まった事柄で、女性の甘ったるい香水に酔わされそうだ。
「そっか。名前だけでも教えて欲しい」
「･･････美祐」
なんて呼べばいいのか、ずっと分からなかったから聞いてみた。美祐とは実名か取ってつけた名前なのかさえ分からない。
「なーに？ 緊張したの？」
黙り込む丞を見つめていると、虐めたくなる美祐。緊張する姿も可愛いらしい丞。
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