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「だからコレトォ。ウチらから離れない方がいいよぉ。下手したら殺されちゃうかもしれないからねぇ」
「こ、ここ、こここここ、殺されるって?!」
コレトはいつも以上に吃音を強くする。元々人とあまり話すのが得意ではないコレトであったが、殺されるという一言に心底恐怖を感じ、口が回らなくなった。顔はサァーッと青ざめている。
とそこにウミがハリの頭をバシンと叩いた。
「いたっ!ちょっとぉ!叩かないでよぉ!」
「お前なぁ、何怖がらしてんだよ」
「何よぉ!あながち間違ったことは言ってないと思うんだけど!だってここでのルールは一つだけでしょ?!なら殺してでもコレトのチップを取り出す奴は沢山いるってことじゃない!ウチは親切に教えてあげてるの!ねぇ!悪い?!」
噛み付くように逆ギレするハリ。
「お前なぁ……」
ウミはハリの肩に腕を回し、彼女の耳元でボソリと囁いた。
(チップの事はこれ以上言うんじゃねぇよ。あいつの頭ン中からチップをもらうのは俺たちなんだからさ。下手なこと言って逃げられたらたまらねぇだろーが。折角上物の獲物が目の前にいるのによぉぉ)
(なるほど。そりゃそうだ。ごめん)
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