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茨城県、いやバラキ王国を中心に....
「上、まあ北かな、クシマ王国」
左にトチ共和国。
その下にサイマー神国
右下にチーバ王国
真下に....
「トウキ帝国....」
あはは....
何それ?
「もしかしたら、そのチーバ王国ってトウキ帝国?に侵略されたとか?」
「ああ、かなり前にな」
「名前こそ王国ですが、実際は帝国の植民地です」
あらま。
ま、そこには触れないで。
「帝国はバラキ王国に攻めて来ないのか?」
「過去に一度、当時の宰相が2万の兵を率いて侵攻して来たんだが、国境の川を越えられずに兵の約半数を失ってな、戦わずに撤退したそうだ」
「利根川?」
「トルネ川だ」
「何で渡れなかったんだ?」
「水の聖霊を怒らせたらしい、それに水龍もな」
どうやら大勢が何の挨拶もなく川に入り、水を汚したのが気に入らなかったらしい。
「兵士たちを片っ端からトウキ帝国の港まで流したという話だ」
ちょ、怖いんですけど。
「そう言えば、獣人とかエルフっているのか?」
異世界と言えばやっぱりねぇ....
「ミストの記憶喪失はどうなっているんだ?獣人とかエルフという言葉は知ってるようだが、誰でも知ってる事が抜け落ちているようだ」
まあ、この国に来てまだ日が浅いんで。
実質2時間位だもの。
「エルフの国はないが、サイマー神国の更に西側に位置するマナシという国の端にあるオキガハラの大森林に、その里があるらしい」
山梨の青木ヶ原樹海っすかっ!
「獣人は....」
ん?
「国によって違いはあるが、トウキ帝国では奴隷になるか排除されるかの扱いだ」
あー、ラノベじゃん。
「この国では?」
そこ気になる。
モフモフ....
「確かにバラキ王国でも奴隷はいるが、帝国のように簡単に殺したりはしない....」
ちょっと歯切れが悪いな。
まあ剣と魔法の世界だ。
命も重くはないだろう。
でも....
「ちなみにマナシは亜人の国だ」
ほう....
なんやかんやとこの世界をレクチャーされながら、たまに出てくる魔獣をやっつけ、野宿を繰り返し、ついに俺たちはバラキ王国の王都ミトーへ到着した。
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