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水野泉は小学校の同じクラスの女の子。僕の家の隣に住むゆみちゃんの友達。無口な子で、いつも教室の片隅で本を読んでいた。色白の透き通るような肌で、すこし茶色がかった髪には癖があった。
「みーずーのー菌!!!」
クラスの悪ガキ連中が彼女にちょっと距離を置きながら右手の人差指と中指をクロスさせ
「ばーりあー!!!」
と叫ぶ。クラス中にクスクスと笑い声が広がる。僕はそんなこと無かったように、次の授業の準備を始める。
「あんたたち、何がおかしいのよ!」
ゆみちゃんが立ち上がって大声で叫ぶと、クラスは静かになった。彼女は小学生にしては大柄だ。クラスの誰よりも背が高い。悪ガキどももしゅんとなる。
「あんなバカのことなんか気にすることないからね。」
ゆみちゃんは水野泉の席へ近づいてそう話かけると、泉はこくりとうなずくだけ。
そこへ先生が入ってきてクラス全員が席に付き、授業が始まった。
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